
慶應義塾大学理工学部長
村上 俊之
理工学部・理工学研究科は戦後に歴史的な苦難の道を辿りつつも、1972年に開設した矢上キャンパスは本年で開設50年を迎えることになります。こうした中、学部・大学院の組織改組等も行われ、産学連携の機会を拡大することを目的として慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)も設立されました。KLLは今年で設立23年目を迎えることになりますが、慶應義塾における科学技術の様々な研究成果を社会に広く紹介することで、理工学部における研究活動を積極的に社会と結び付けることを目的として活動を続けております。その活動の一環であるKLL主催のKEIO TECHNO-MALL(慶應科学技術展)も23回目の開催となります。
新型コロナウイルス感染症の影響により、過去3年間のイベントの多くが制約を受ける形での開催となってしまい、KEIO TECHNO-MALLもオンラインでの開催を余儀なくされてきましたが、本年度についてはアナログコミュニケーションによる人間交際(じんかんこうさい)の場として、対面での実施を予定しております。今回も医学部との共催イベントが予定されており、異分野融合や各種文化の融合を意識した研究プロジェクトも多く見られることと思います。久しぶりとなる対面実施での活気を肌で感じ取れる交流を期待して、コロナ禍も払拭できる機会が得られますことを願いつつ、多くの皆様に出会いの場が提供できるものと考えております。