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慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)主催の慶應科学技術展「KEIO TECHNO-MALL」は、今年で14回目を迎えます。今回は、2014年に理工学部が創立75年を迎えるにあたり、その記念行事の一環としての特別企画もご用意しております。
技術展示の内容は、皆様のご支援とご指導によりまして、年々その内容が充実しております。多くの展示が実機によるデモンストレーションを含んでおり、研究成果をより具体的にご理解いただけるものと思います。展示ブース、あるいはイベント会場にて、忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げます。
理工学部は、創立75年を迎えるにあたり、さらに25年先の創立100年へ向けた新たなビジョンの実現に向けた記念事業を計画し、その実現へ向けて着々と準備を進めております。記念事業の目標は、世界トップレベルの教育研究拠点の形成を目指し、世界に通じる人材の育成と、グローバルリーダーとしての研究者の養成であります。その一環として、新たな産学官連携研究拠点として慶應イノベーションファウンダリーを設立し、研究推進体制を強化します。
KLLは、新たな組織と連携することにより、産学官連携研究活動の益々の発展へ向けた重要な役割を果たしてまいります。
今後益々のご支援、ご協力をお願い申し上げる次第です。
慶應義塾大学理工学部長/大学院理工学研究科委員長
青山 藤詞郎
本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。
大学と産業界がどのように連携し、新しい次世代技術を育てていくかは、ここ10~20年、我が国にとって重要な課題です。欧米においては、大学発の技術を産業界が取り込み、発展させる仕組みが効率良く機能しており、新規技術の産業界への継続的な導入が社会発展を支えております。バブルの崩壊以降、我が国でも大学への期待が高まり、産学連携の「仕組み作り」を模索してきましたが、まだ発展途上のように思えます。
「産学連携」を成功させるためには、産業界の努力よりも、大学側に多くの努力が必要です。大学組織及び教員一人一人が、自らの研究の意義、波及効果等を考えながら、研究を進めて行くことも課題です。「面白い」とか「こんなものに使えるかもしれない」というのは、昔の考え方です。現在および未来は、特許を取得し、市場も把握し、コストの妥当性や対抗する技術は何か等を皆に説明できなければならないでしょう。
KLLは大学発の技術を産業界に発信する場として、KEIO TECHNO-MALLを他大学に先駆けて2000年から主催して参りました。研究者自身による、研究成果物の展示をごゆっくりご覧いただき、我々の技術具現化のパートナーとなって下さることを強く希望しております。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
慶應義塾先端科学技術研究センター 所長
鈴木 哲也