HOME > ごあいさつ
慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)主催の慶應科学技術展「KEIO TECHNO-MALL」は、今年で13回目を迎えます。ご支援・ご協力を賜りましたご関係の皆様に、厚くお礼申し上げます。

今回は、「理学の熱情・工学の情熱」をテーマとして開催いたします。技術展示では、個々の技術開発に携わっている教員と大学院生そして共同研究員等が、展示内容を直にご説明いたします。KEIO TECHNO-MALLは、回を重ねるごとにその内容が充実され、技術展示では、数多くの実機によるデモンストレーションが行われます。また、基調講演、ラウンドテーブルセッションそして連携技術セミナーなど豊富なプログラムを準備して、皆様のご来場をお待ち申し上げます。展示ブース、あるいはイベント会場にて、忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げます。

理工学部は2014年に創立75年を迎えます。この機をとらえ、さらに25年先の創立100年へ向けた新たなビジョンの実現に向けた記念事業を行います。記念事業の目標は、世界トップレベルの教育研究拠点の形成を目指し、世界に通じる人材の育成と、グローバルリーダーとしての研究者の養成であります。意欲ある学生が海外において教育や研究の経験を積むことができる機会をこれまでよりも飛躍的に多く提供し、これらを通じて世界に通じる国際力・人間力を養います。さらに、理工学の分野における独創的な研究成果を世界に向けて発信し、グローバルリーダーを育成することを目的として、慶應義塾基礎科学・基盤工学インスティテュートを設置いたします。また、慶應イノベーションファウンダリーを設立し、産学官連携研究推進体制を強化します。

KLLは、これら新たな組織と連携することにより、産学官連携研究活動の益々の発展へ向けた重要な役割を果たしてまいります。今後の益々のご支援、ご協力をお願い申し上げる次第です。
慶應義塾大学理工学部長/大学院理工学研究科委員長
青山 藤詞郎

本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。

我が国を支えるべき次世代技術が、順調に育っているかどうかという点について、近年疑問が生じています。欧米においては大学発の技術を産業界が取り込み、発展させる仕組みが効率良く機能しており、新規技術の産業界への継続的な導入が持続的な社会発展を支えております。10年来、我が国でも政府がこのような仕組み作りを意図したものの、残念ながら現状ではうまく定着していないようです。真の産学連携を円滑に達成するためには、なによりも大学側に健全で強力な産学連携意識があるかどうかが鍵だと考えます。

慶應義塾大学理工学部・理工学研究科は、創設者の藤原銀次郎先生が産学連携による大学発技術の具現化を強く意識した理念を設定して以来、この伝統が今も脈々と続いています。

我々は大学発技術を産業界の方々に発信する場としてKEIO TECHNO-MALLを他大学に先駆けて2000年から主催し、大学発技術の産業界への移転、具現化に日本一熱心な学塾であると自負しております。研究者自身による、研究成果物の展示をごゆっくりお楽しみいただき、我々の技術具現化のパートナーとなって下さることを強く希望しております。何卒、よろしくお願い申し上げます。
慶應義塾先端科学技術研究センター 所長
荒井 恒憲