慶應義塾大学理工学部長/同大学院理工学研究科委員長
稲崎 一郎
 早いもので、KEIO TECHNO-MALLの開催が7回目を迎えることになりました。お陰様で、慶應義塾大学理工学部で生まれた新技術を社会に発信する場として、一定の評価を頂くに至っております。KEIO TECHNO-MALLが出会いの場となり、新たな産学連携研究も発足しております。開催回数も重なり、型に嵌った企画にならないように新たな試みを盛り込みました。実演中心の展示とし、加えて教員による技術セミナーを並行して開催いたします。
 これからの産学連携は、大学と企業の役割と強みを明確に認識し、それぞれの特長を生かしたものになって行かなくてはなりません。すなわち、大学からは独創性あふれるシーズだけが発信価値を持つようになるでしょう。企業に比べて種々の制約が少ない大学からは、自由な発想による創造性ある研究成果が発信されなければなりません。産学連携を通しての人材育成も益々その重要性を増して来るに違いありません。総合大学としての強みを生かし、他学部、研究科との共同研究が多いこともKEIO TECHNO-MALLの特長です。
 皆様のご意見とご批判を賜れれば幸いです。



慶應義塾大学理工学部長/同大学院理工学研究科委員長
稲 崎 一 郎










慶應義塾先端科学技術研究センター所長
小池 康博
 慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)が主催するKEIO TECHNO-MALLは、KLL設立当初の2000年より、毎年この東京国際フォーラムで開催して参りました。大学の研究成果がキャンパスの外でこのように一堂に会して紹介されることは、他の大学ではほとんど例がないことと思います。
 近年、世界的なグローバリゼーションの波とインターネット、バイオ等の新産業の創出の大きなうねりは、従来型の社会構造を大きく変えようとしています。それに伴い、理工学の分野は、いわゆる物理、化学、電気、機械といった従来の学問領域に加え、新しいインターディシプリナリーな領域が生まれつつあります。めまぐるしい科学技術の発展と社会の変革の中、だからこそ、物事の本質を理解する大学の基礎研究は益々その重要性を増しています。基礎学問を研究する大学があり、それを産業に展開する企業があり、その連携から従来の延長ではない未来先導型のイノベーションが生まれる。それが本来の産学連携の根底にあるものであると思います。
 今年のテクノモールでは、そのような産学連携の在り方を原点に戻って皆で考え、情報交換の場となることを期待しています。展示会場は「萌芽発掘ゾーン」と「技術展開ゾーン」の二つに分かれ、それに併設してセミナー会場を設けました。皆様方のご来場を心よりお待ち申し上げております。



慶應義塾先端科学技術研究センター所長
小 池 康 博










テクノモール2006実行委員長
荒井 恒憲
 本、慶應科学技術展は、2000年12月に我が国で初めての大学からの技術発信・産学連携提案展示会として開催され、以来、他大学の産学連携展示会の先がけとなりました。皆様のお引き立てにより、近年では来場者数は1,500人を越え、毎年お越し頂く来場者の方も数百人いらっしゃる、という程に発展致しました。これに呼応するように、慶應義塾先端科学技術研究センターの産学連携研究規模も順調に拡大させて頂いております。
 今年度は過去の実績に甘んずることなく、産学連携展示会の原点に戻り、来場者方本位の展示会を企画致しました。慶應義塾大学大学院理工学研究科の総力を挙げて、来場者の方に満足して頂ける展示会を目指し、教員、職員、大学院生、一体となって努力致します。この機会に是非ゆっくりと本大学院の持つ技術ポテンシャルを御見分頂きたく、お願いする次第です。



KEIO TECHNO-MALL 2006 実行委員長
荒 井 恒 憲